カオマンガイ ข้าวมันไก่ モンコン・ワッタナー
2017/08/06

タイ王国はバンコクの昼メシ調査3回目です。今回でタイの調査は終わり。前回までの記事はこのへん プーパッポンカリー / グリーンカレーそうめん
さて、カオマンガイとはなんですか?
と自分で思ったので調べてみました。
「カオ」がごはんで、「ガイ」が鶏だそうです。
では「マン」とは?
調べてもあんまりちゃんと書いてなかったんですけど、マンは「มัน」で、芋っていう意味が本来の意味だそうですが、油とか、あと、濃厚とかたぶんそういう意味だそうです。あと代名詞の「それ」って言う意味もあるようですが、ここではちょっと違うかな。
まいいやよくわからないので深く追求するとこのブログ記事が長くなりすぎそうですからこのへんで止めておきます。
で、どういう料理かというと、
鶏をすごく柔らかく煮込んで、鶏がらスープで炊き込んだ鶏づくしの美味しい料理です。
料理研究家 平野レミさんのレシピサイトですと、炊飯器に鶏ごとぶっこんで炊き上げるというなんとも強引かつ簡単な方法でもできてしまうすごい料理です。
さてカオマンガイっぽいものは他の国にもあって、Wikipediaとかいろんな旅行サイトやレシピサイトによると、国ごとに呼び名が違うそうです。(料理も微妙に違うようです)
タイ:カオマンガイ
シンガポール:シンガポールチキンライス
ベトナム:コムガーハップ
マレーシア・インドネシア:ナシアヤム
カンボジア:バーイモアン
日本:海南鶏飯
漢字表記で「海南」ってあるんで、中国の海南島にルーツか何かあるんじゃないかと思ったらどうやらそのとおりで、海南島の人が東南アジアに伝えたもののようです(諸説あり)。以上解説はしたんですがもっと詳しい人がいたら教えて下さい。このへんはけっこう興味あります。
とにかく、東南アジアでは至ってオーソドックスな料理のようです。日本だとあんまり流行ってないけどね。
ということで、タイに来たなら流石にこれは押さえておかないといけないでしょう。
行ってみたのはモンコン・ワッタナーです。
サパーンクワーイ駅 สะพานควาย の近くね。

間違ってなければここ。看板の字が読めないけどたぶんここ。(成友は読める)
お昼頃行くとなんだかものすごい人がいます。
店の前には10人くらい、店の中には20人くらいはいるでしょうか。
大繁盛店ですね。

列があるのかよくわかんないんですが、とにかくわらわらいる人の後ろに並んでみます。もう誰がどう並んでるのかもよくわかりません。
で、適当に立っていると、店員のおばちゃんが話しかけてきます。
で、タイ語なんか全くよくわかんないんで、僕はとりあえずメニューを連呼してれば食べられると思ったんで「カオマンガイ」とだけ言うことにしたんです。
言ってることはよくわかんないけど、たぶんこんな感じでした。
店員のおばちゃん(予想)「君、何人で並んでるの?」
ぼく「カオマンガイ!」
店員のおばちゃん(予想)「1人かな」
ぼく「カオマンガイ!!」
店員のおばちゃん(予想)「相席でもいい?」
ぼく「カオマンガイ!!!」
店員のおばちゃん(予想)「ああ、わかった、わかった、こっち来な」
と、身振り手振りで招いています。
そうして、よくわかりませんが全て目前に並んでる人たちをすっ飛ばしていきなり席に案内され、座ることができました。座った席は知らないオッサンの向かいでした。
みんな並んでる人は複数人できてるのかな??とりあえずみごと入店に成功しました。とにかく、なんとかなるものです。
マスターカードの調査によると、バンコクはいまや世界渡航先ランキング1位の都市のようです。1泊以上する渡航者は年間2,147万人もいるそうです。スゲー。
ということは、店先に一人「カオマンガイ」しか言わないいかにもバカそうな日本人がやってきても、きちんと対応してくれる体制にはなっているのでしょう。
バンコクすごくいいところです。

案内されて座ったところは看板のすぐ下でした。
ほらよくわかんないですよね。読めないですよね。こんなところに一人で来るなんて心細いですよね。

お店の中の現地のタイ人っぽい人たちしかいません。ますます心細い気分でアップアップしてきます。
というかブレーカーはこういうところに露出したままでいいんですね。

殆どの人が二人以上で来店していて、食事をワイワイと楽しんでいる感じです。
ぼくと、ぼくの向かいのオッサンくらいしか一人で来ている人はいません。しかも向かいのオッサンは日本で言う日雇い労働者みたいな感じの人で、目が鋭く一人でもたくましく世間を渡り歩いている感じの頼もしい人です。
そんなオッサンにじろじろ見られながら待ち続ける時間もなんだか旅の醍醐味ですね。こういう感じになるのでたぶん女子一人旅とかの人にはお勧めできません。つまり、オッサンちょっと怖い。

このお店は厨房が店頭にあるというハチャメチャな感じの店舗で、日本では到底考えられないような店舗構成です。
狭い空間に3人位の人たちが右往左往して色んなメニューをものすごいスピードで作っていきます。

さてやってきたのはこちら。おわかりでしょうがこれがカオマンガイです。
鶏といっしょに炊き込んだと思われる御飯の上に、ふっくらとした蒸し鶏が載っています。
ご飯は鶏のエキスで炊き上げているので風味よくとても美味しくいただけます。
「この炊き込みご飯をオカズに、ご飯3倍くらい食べられそう」という訳の分からない表現ができるくらいの美味さです。
すごくおいしい。
もちろん上に乗っている鶏肉の柔らかいことこの上ありません。これが本当の鶏肉であると実感できます。とても優しい感じがして、これ以上美味しく柔らかく蒸すことは不可能と言っても過言ではないくらい柔らかいです。
この状態で食べるだけだと味はないのですが、脂っぽさが殆ど無いのであっさり鶏肉本来の旨さが味わえます。
奥にあるのは鶏ガラのスープと、「辛い何か」です。たぶん唐辛子系の何かのソースで、タイの味噌っぽいのとかプリッキーヌとかが内容だと思うんですがこのへんは素人なのでいまいちよくわからないです。

お皿の付け合せはきゅうりっぽいものと、写真右側にあるたぶん豚の血を固めたゼリーのようなものの2つです。
血を固めたものは台湾料理の「猪血湯」に入ってるアレだと思います。
きゅうりは幾分しんなりしていますがみずみずしいので美味しくいただけます。豚の血を固めたものは意外とあっさりしているので美味しいです。

この鶏がらスープがまた美味い。これだけを食べに来てもいいくらい。
よく考えると鶏肉どころか骨までも使い尽くして料理にしてしまうのは鶏全体を食べる感じですね。とても無駄がありません。
いや、あとは頭の部分はどうしてるかわかんないですけど、もしかしたら読めないメニューのところにそういった部分を使った料理があるかもしれませんね。もしそうだとしたらこのお店全体として色々すごそうですが、そこまでは使わないかな。

辛いのをかけたらこんな感じになります。食べ途中の写真ですみませんがこんな感じになります。
最初躊躇してかけなかったんだけど、思ったほど激辛じゃなかったので美味しくいただけました。

料理以外に氷の入ったコップを出してくれるので、そこにテーブルの水を注いで飲んだりします。この辺は日本の定食屋さんとだいぶ一緒かな。
向かいの「お一人様のオッサン」は食べ終わって帰って、いつのまにか「お一人様若者」に変わっていました。
若者はキャップをかぶったメガネ男子で、ストリートでスケボーなんかやってそうなオシャレな風体のこれまた少し怖い感じの人です。
若者は奥の冷蔵庫からコーラを取ってきて飲んでいましたので、テーブルの水を飲みませんでした。どの国の若者も無料の水よりも有料のコーラを好むようです。
ちなみに、写真左下に写ってるガイドブックの「おしゃべりタイ語」ページは読んではいたんですがほとんど使えませんでした。
こういうの読んでても、いざとなると出てこないんだもんね。
カオマンガイ ข้าวมันไก่ 50バーツ
モンコン・ワッタナー
ร้านมงคลวัฒนา